デジタル版 野生生物目録「東京いきもの台帳」について
「東京いきもの台帳」とは、東京で過去から現在までに確認された野生生物の情報を網羅的に整理したデジタル版目録です。野生生物の情報をデジタルマップ上に表示できるほか、随時、情報の更新が可能なWeb検索システムとなっています。
知りたいいきものの名前で検索すると、そのいきものが、いつ頃どんな場所にいたのかを表示することができます。また、調べたい場所から検索すると、その場所に、いつ頃どんないきものがいたのかを表示することができます。
使い方はこちら

台帳に掲載しているデータについて
「東京いきもの台帳」ではそれぞれの分類群(生物のグループ)ごとに標本、文献、観察記録、市民科学の4種類の情報を、有識者の監修を受けながら抽出し、データベースとして整理することで、確かな目録として取りまとめていきます。
- 標本
- 各地の標本庫等に収蔵されている東京産標本の種名、採集年月日、採集場所などの情報
- 文献
- 有識者の推薦を受けた専門雑誌や学術書などに記載されている種名、記録年月日、場所などの情報
- 観察記録
- 有識者から提供された調査記録や写真等に基づくいきものの生息・生育情報
- 市民科学
- 「東京いきもの調査団」(下記参照)に投稿された情報や、他団体などによる市民主体の調査情報を活用。市民科学情報については有識者による種の同定(種名が正しいかの確認)などの検証を行い、確かな記録を掲載
東京いきもの調査団について
東京都ではデジタル版野生生物目録作成プロジェクトの一環として、2023年度に「東京いきもの調査団」を立ち上げました。有識者による調査を行う専門調査団のほか、スマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」などを活用することにより、誰もがいつでも東京のいきもの調査に参加することができる市民調査団により構成されています。
市民科学の活用について
生物多様性の保全、回復に向け、日々刻刻と変化する野生生物の分布状況の網羅的な把握が重要となります。その際、有識者による調査だけでは、多大な時間と労力を要します。日本最多の人口を誇る東京都だからこそ、市民科学の力を活かした情報収集を行っていきます。
「東京いきもの調査団」の活動内容や活動レポートなどはこちらで発信しています。
東京いきもの調査団 公式ウェブサイト:https://www.ikimono.metro.tokyo.lg.jp/



掲載している分類群
2025年5月現在、トンボ目、セミ科、クモ目の情報を掲載しています。それぞれの目録についての説明をこちらのページにまとめています。
掲載している種名や地名について
過去の文献等に記載されている学名や和名については、有識者監修のもと整理した、東京都野生生物目録(リスト)に記載の学名、和名に置き換えています。また、地名については、現在の地名に置き換えて表示しています。
希少種の情報について
目録の中には、環境省及び東京都のレッドリストやレッドデータブックに掲載されている「希少種」の情報も含まれています。希少種情報の公開は、ときに乱獲や生息・生育地の破壊などにつながることが懸念されます。そのため、監修者と相談の上、一部の種については詳細な情報を伏せて公開しています。